モモ
- Nose Uryo
- 2018年10月25日
- 読了時間: 1分
更新日:2018年11月3日
「時間をケチケチすることで、ほんとうはぜんぜんべつのなにかをケチケチしているということには、だれひとり気がついていないようでした。」 (「モモ」ミヒャエル・エンデ作 大島かおり訳 1976 岩波書店)
母親が好きだった本。
物心ついた時から家にあった。
目的もなく散歩をしたり、コーヒーを淹れるためにお湯を沸かして豆を挽いたり、休日に大きな窓から差し込む光の中で昼寝をしたり、深夜にダラダラと漫画を読んだり、他人から見ると無駄に思える時間も、自分にとっては大切なことがある。
僕の場合は、手帳のスケジュールが生まれば埋まるほど身体に重たいものが巻きついていく感覚がある。
少しでも生活の中に余白というものを残したい。
人生の中でいろいろ遠回りもしたけれど、その道草の途中で見たもの全てが今の自分を形作っている。
無駄な時間なんて何一つなかったと思う。

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