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ウンベルト・サバ詩集

  • 執筆者の写真: Nose Uryo
    Nose Uryo
  • 2018年11月20日
  • 読了時間: 1分

更新日:2019年4月25日

「どこも活気に満ちた、僕のまちだが、悩みばかりで、内気なぼくの人生にも、小さな、ぼくにぴったりな一隅が、ある。」

(ウンベルト・サバ詩集「トリエステ」より  須賀敦子訳)


内気だった思春期のぼくを支えてくれたのは、まちの図書館だった。


好きな本がいくらでも読めたし、映画も観ることができた。


なにより、本だけの空間に囲まれているだけで特別な気持ちになれた。



学校に行きたくない時には図書館で一日を過ごしたこともあった。

同じ時間に同じ場所に行って、みんなと同じことをするということに違和感を感じ始めた頃だった。


あの時のぼくには、確かに図書館という場所が必要だった。



社会に出てからも、勉強や考え事をするときには、いろんな図書館を探してハシゴした。


図書館に行くという行為そのものが楽しかった。



そして、今は二人の娘と図書館に通っている。



ぼくの人生には、いつも図書館があった。



もし、人生の中で自分の居場所(一隅)を見つけることができたのなら、

あるいはどこかにあると信じることができるのなら、

それだけで毎日はまた違って見えてくる。




 
 
 

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